Ano Hi no Ketsudan ga Hashiru Michi

あの日の決断が奔る道

Band
  • Sound Horizon
Release Medium Digital
Track Number 5
Length 4:04

Lyrics

Awaiting translation
Awaiting transcription

「ハロウィンのお祭りをやろうと思うの…
って最初にめいちゃんに話した時ね。
彼女、ちょっと戸惑った顔してたの。
でも今は《浅間deハロウィン公式こども観光大使》として、
まりんちゃん、しょこらちゃんと頑張ってくれてるじゃない?
と、いうことでぇ…」

宣伝ポスターなんだけど
地元の子が描くのはどうかな?
なんて
妹さんの天才の《遺伝子》 継いだ皐月ちゃんに
《素敵な挿絵》頼めないかな?

「うーん…
済まぬ… 話してなかったけれど…
あの日以来… 一枚もあの子は描いてない…」

嗚呼… ごめん… 不用意な依頼…
撤回させてもらうわね…

あの日からもう四年になるのね――

「どんな手を使ってでも犯人をぶっ殺してやるッ!!!」
と あの日あなたは言った
「それで残された皐月ちゃんはどうなると思う?」
と あの日私は言った

[変わらず/貴方は] 今も《筆》を執っている
最高の《浅間deハロウィン公式主題歌》を

[望むだろ?/頼むわよ!]

「無論だ」

最高の詞を書くのは 吝かではないが
只… 小生より相応しい者が 物語を紡ぐ
その心当たりがある!

「因みに、曲にも心当たりがある」

「この頃は大分、女将の顔になってきましたね」
「何よ急に!? もぉ、やめてよぉ母さん!」
「若い人にとって、娯楽の少ない田舎は退屈だったでしょう?」
「ハァ? 何言ってんの!?」
「別に良いのですよ。ただ何処に居たって《お・も・て・な・し》は出来ますからね」
「大女将…」
「雨美、女将に一番必要なのは何だと思う?」

今や…
毎日…
駈けずり回る…
一度は…
逃げ出した故郷で…
狭いようで…
広いような…
最果てに繋がり続ける…
《地平線》で かつて 何者かに 成りたかった でも 私は誰 私だった ずっと この 道を 歩いて行くんだ

「人様を笑わせたい。泣かせたい。驚かせたい。
 真心で寄り添えるのなら、何でも良いのです。
貴方、向いていますよ」
「え、いや、私なんてまだ全然未熟で―」
「えぇ、勿論。
作法と技術は、これから徹底的に叩き込んであげますからね」
「ひえぇぇ―ッ!?
お手柔らかに、お頼み申します!」

彼女が奔走し続けた町興しの祭り
浅間deハロウィン
その開催には、結局、四年の歳月が掛かることとなった……。